うつ病ライブラリーDEPRESSION LIBRARY

うつ病の原因

遺伝的要因や性格など、
うつ病になって
しまう様々な
原因についてご紹介します。

うつ病になりやすいタイプ

うつ病は、その人がもともと持つ素質や性格、考え方、健康状態、置かれている環境や生活習慣など、さまざまな要因が重なりあって発病するといわれています。
だからこそ誰もがうつ病にかかる可能性があり、日本国内の患者数は100万人を超えています。
うつ病の仕組みや要因はまだはっきりとは解明されていませんが、性格や性質的にうつ病になりやすい人がいるといわれています。
今回は、うつ病になりやすいとされているタイプについてご説明します。

精神医学者が提唱した「うつ病にかかりやすい気質」

ヒトや動物などが先天的に持つ行動特性で、性格を形作る基盤となるものを「気質」といいます。うつ病にかかりやすい人の特徴として、精神医学者や精神科医によりいくつかの気質があげられています。

循環気質

ドイツの精神科医・クレッチマー氏が提唱した気質です。活発な躁状態と抑うつ状態を繰り返す性質から「循環」と名付けられています。循環気質の人は、一般的に社交的で親切、温かみがあり、気分が高揚している際は活発でユーモアに富んだ性格をしています。反面、状況に思考が左右されやすく、くよくよと落ち込むことがあり、感情に波があるのが特徴です。

執着気質

日本の精神科医・下田氏が提唱した気質です。執着気質の人は、仕事熱心で几帳面、責任感の強い性格をしています。白か黒かをはっきりと決めたがり、柔軟な考え方が苦手です。休養をとることが苦手で、つい無理をしてしまい、燃え尽き症候群といった症状からうつ病になりやすい気質です。

メランコリー親和型気質

ドイツの精神医学者・テレンバッハ氏が提唱した気質です。この気質の人は、保守的で生真面目、融通が利かない性格をしています。周囲との円満な関係のために、つい頼みを引き受けてしまい、何か問題が起こった際はすべて自分の責任だと思い込んでしまいます。

ディスチミア親和型気質

日本の精神病理学者・樽味氏が2005年に提唱したもので、若年層に多くみられる気質です。自分自身に対する愛着が強く、ストレスに対しては社会や他者に責任を転換しがちです。仕事や勉強にはあまり熱心でなく、諦めが早い性格で、この気質の人がかかるうつ病は慢性化しやすい傾向があります。

かつて、うつ病患者にはメランコリー親和型気質の人が統計的に多く確認されていました。しかし、現代では患者を取り巻く環境やうつ病の概念そのものが変化したため、これらの気質は必ずしもうつ病患者に当てはまるものではなくなってきています。うつ病は遺伝やストレス、身体的な要因などさまざまな要素が重なって発病する病気ですので、これらの気質に当てはまるからといって必ずしもうつ病にかかるわけではありません。

うつ病になりやすい性格・考え方

気質から発展した性格や考え方は人によってさまざまですが、ストレスを感じやすい・溜め込みやすい性格や考え方というのが存在します。自分の性格や考え方を把握しておくことは、ストレスを溜め込まない方法を身につけるのに必要なことです。

几帳面で真面目である

何事にも一生懸命に取り組む真面目な性格の人は、息抜きや休養がうまくとれず、気分転換をすることが苦手です。「もっと頑張らねばならない」と自分を追い詰めやすく、うつ病になりやすいといえます。

完璧主義であり、融通が利かない

何かにつけ白か黒かをハッキリさせたがる人は、「~でなくてはならない」と物事を決めつける傾向があります。そこから自分や環境が外れた際に大きなストレスを感じ、うつ病を発病しやすいといわれています。

言いたいことを言えない

自分の感じたことや考えていることを他人に伝えるのが苦手な人は、1人でストレスを抱え込んでしまいます。感情や悩みを吐き出すことができず、人前では平気なふりをしてしまう「微笑みうつ病」にかかる人も多くいます。

他人の評価に敏感

他人の評価を過敏に気にしてしまうのも要注意です。自分を過小評価しやすく、すべての責任が自分にあると思い込みやすい人は自分を追い詰めやすく、うつ病にかかりやすいといわれています。

まとめ

性格や考え方によってうつ病になりやすいタイプの人がいます。性格でいえば、几帳面で真面目である・融通が利かない・言いたいことが言えないなど、頑張りすぎて疲労やストレスをためやすい性格の人がうつ病になりやすいといわれています。また、白か黒かを決めたがる、決めつけやレッテルを貼ってしまう、柔軟な考え方ができないなど、自分を追い詰めやすい考え方の人も、うつ病になりやすいため注意が必要です。

うつ病はさまざまな要因が重なることで発病する病気ですので、うつ病になりやすいといわれているタイプに当てはまらなくてもうつ病にかかることがあります。また、うつ病になりやすいタイプの人が必ずしもうつ病にかかるわけではありません。

大切なのは、自分の性格や考え方を自覚し、自分を追い詰めないように視点を変えてみることです。視点を変えることにより、休養をとったり、誰かに相談したりとうつ病を回避する行動をとることができます。