うつ病ライブラリーDEPRESSION LIBRARY

うつ病の接し方

うつ病の正しい知識を持ち、
患者に
寄り添っていくために
その心構えをご提案します。

部下や同僚がうつ病になったときの対応

■ケーススタディ■

うつ病を発症した部下や同僚をどう扱えばいいのかは、とても難しい問題です。
うつ病はホルモン分泌のバランスが崩れ、自律神経が常に緊張状態になることによって発症すると考えられている病気です。
そのため、本人の性格や態度の問題ではなく、病気のせいで仕事の能力は下がります。
決して本人に「さぼりたい」「手を抜きたい」という気持ちがある訳ではありません。
ここでは、うつ病を発症した部下や同僚へどう対応すればいいのかを紹介しています。

医師の指示に従う

うつ病は病気ですので、基本的には部下や同僚の担当医の指示に従うようにしましょう。うつ病患者は多くの場合、医師から休職の指示が出されます。そのまま出勤させても仕事がままならず、余計にプレッシャーを与えかねないので、休職の指示が出た場合は、しっかり休ませましょう。

会社に産業医がいれば、産業医ともよく相談してください。休職とはならなくても、業務量の見直しの指示が出ることもあります。人事部や上司など、その患者の関係する人と相談し、本人が無理をしないような業務を任せることが大切です。

うつ病患者ができないこと

部下や同僚がうつ病を発症したら、うつ病が治るまで、きちんとサポートをしていくようにしましょう。そのためにはまず、”うつ病患者ができないこと”を知る必要があります。

多量の業務

単純に、業務の量が多いとうつ病患者の大きな負担になります。特に残業をさせるような仕事量を任せてしまうのはご法度です。また、業務量の多さがストレスとなり、うつ病につながっている可能性もあります。そうなると第二、第三のうつ病患者が出てくる可能性があるので、再発防止のため、全体的な業務見直しも視野に入れましょう。

何かを決定すること

うつ病患者にとって、自分の裁量で何かを決定することは大きな負担となります。「自分の決定のせいで会社に被害が出たらどうしよう」といった負の感情が心を支配してしまうためです。

また、うつ病患者は自律神経が常に緊張状態にあるせいで体があまり休まっていません。そのため負の感情が先行し、普段ならありえない間違えた判断をしてしまうこともあります。

できれば何かを決定する仕事は他の人に引き継ぎ、どうしてもその人が必要なのであれば上司などが逐一確認をするようにしましょう。

外部のに対応する仕事

外部の人と接するような緊張感のある場面だと、その緊張が思考に影響し、正常な判断を下せなくなる可能性があります。誰かサポートできる人がいる環境を常に整えておきましょう。それが難しいようであれば、部署を変えるなどの対応が必要になる可能性もあります。できるだけ、緊張感が増すような仕事は振らないことが賢明でしょう。

報連相

うつ病になると、集中力や記憶力が低下します。そのため、いつもなら普通にできていた報告・連絡・相談ができなくなることがあります。しかしそれはうつ病の症状によるものなので、仕方ないことであると捉えるようにしましょう。常に動向を気にかけ、仕事内容を把握しておくことが大切です。

まとめ

うつ病は、本人の気の持ちようでコントロールできる病気ではありません。そのため、職場の同僚や上司がうつ病についてよく理解しておく必要があります。

うつ病の診断書を出したのに「みんなそうだから」「どうにかなるよ」と一蹴されてしまっては、気持ちの行き場がなくなって症状がどんどん悪化してしまいます。

また、業務マニュアルを見て対応するのではなく、うつ病になったその人を見て対応を考えることが大切です。うつ病の治療に、正解はありません。一人ひとりがうつ病の症状について正しい理解し、その患者のことをきちんと見ることができれば、患者と会社、双方にとって最良の形で治療を進めることができます。