うつ病ライブラリーDEPRESSION LIBRARY

うつ病の接し方

うつ病の正しい知識を持ち、
患者に
寄り添っていくために
その心構えをご提案します。

うつ病だった部下や同僚の復職のサポートについて

■ケーススタディ■

今やうつ病の生涯有病率は約7.5%にまで及び、日本人の13人に1人が生涯のうちにうつ病にかかる計算となっています。
従業員が現在うつ病にかかっている、あるいはうつ病患者がいたことがあるという会社も少なくはないでしょう。
うつ病を発症すると、医師から休職を指示されることがあります。
そうして自宅で長期療養し、病状が回復すると、会社へ復職することになります。
うつ病だった部下や同僚が職場へ復帰してきたら、会社としてはどのような対応をすればいいでしょうか?

仕事量は徐々に増やす

うつ病から回復し、復職してきた従業員は、その約50%が再び休職してしまうといわれています。うつ病は再発しやすい病気といわれており、治ったと思っても、本人にストレスがかかってしまうと再び症状が表れてしまうのです。そのため、うつ病だった従業員が復職してきたら、慎重な対応を取る必要があります。

「試験出勤」は、復職を成功させやすいといわれている方法です。復職する際にいきなりフルタイムで働かせるのではなく、まずは短い時間だけ働いてもらうというものです。

うつ病の療養には数カ月から1年、あるいはそれ以上の期間が必要です。そこでいきなり周りと同じような働き方をすると、業務内容について行けずに一気にストレスが押し寄せ、うつ病が再発してしまう危険性があるのです。

最初の週は3時間だけ出勤させ、次の週は5時間だけ出勤させる、その次の週で8時間勤務に復帰する…というふうに段階を踏んで試験出勤を行っていきましょう。これはあくまで例ですので、会社の業務内容や本人の状態をよく確認しながら、増やし方を考えるようにしましょう。

なお、8時間勤務に戻してから本人が強い疲れやストレスを訴えるようなら、また5時間勤務に戻してみるなどの対策を行いましょう。うつ病は完全に治りきるものではなく、治ったように見えてもある程度の気分の浮き沈みが続くので、復職時は慎重な対応が必要です。

残業は、最低でも1年はさせない方が無難です。もし、業務内容の関係でどうしても残業が必要になるようなら、産業医や担当医とよく相談するようにしましょう。

復職した従業員との接し方

長い間うつ病の療養で休んでいた従業員が復職してきたら、周りはどう接していいのか分からなくなるかもしれません。

しかし、一番不安に感じているのは本人の方です。本人は、長い期間仕事を休んでしまったことに強い申し訳なさを感じているかもしれません。

基本的にはいつもどおりの調子で、明るく出迎えてあげましょう。多くの人に囲まれるのも負担となる可能性があるので、いろいろ質問したり優しく接したりするよりは、業務上の関わりのみに留める方がいいでしょう。

また、復職してすぐの時期はまだ病状が完全に安定しているとはいえません。そのため、当日になっていきなり休みたいと連絡してくることもあります。無理に出社させると容態を悪化させる可能性が高いので、基本的にはきちんと休ませるようにしましょう。

必要以上に再発を恐れないこと

うつ病は再発しやすい病気ですので、復職の際は慎重を期する必要があります。しかし、再発してしまうかもしれないことを恐れて業務量を極端に減らしすぎてもいけません。

前述のとおり、復職直後には普段より少ない業務量を任せることに問題はありません。しかし、再発を恐れてそのまま少ない業務を続けさせるのは、その従業員を「甘やかしている」と周りに捉えられてしまう可能性があります。いずれは以前と同じ量の業務をこなせることをゴールとし、慣れてきたら徐々に業務量を増やしていくようにしましょう。

まとめ

うつ病は再発しやすい病気であるということを理解しておきましょう。上記のように徐々に慣れさせていくことで、うつ病から回復してきた従業員を再び仲間に迎え入れることができます。