うつ病ライブラリーDEPRESSION LIBRARY

うつ病の種類

原因や症状の出方などによって
異なる、
うつ病の代表的な
種類についてご紹介します。

仮面うつ病

なんだか身体が痛い。微熱がずっと続いている。頭痛やめまいがある。
このような症状を訴えた時、まずは内科を受診することが多いでしょう。
女性であれば、婦人科かもしれません。
しかし、診察をしても身体に異常がみられず、症状に合わせた薬を処方しても治らない場合があります。
このような場合は、もしかすると仮面うつ病かもしません。
ここでは、仮面うつ病の特徴や症状などについてご紹介します。

仮面うつ病の特徴

仮面うつ病はうつ病の一種ではありますが、気分の落ち込みや興味・喜びの喪失などといった精神的な症状はあまり表れません。代わりに、身体的な症状が強く表れます。そのため、冒頭でも触れたように最初は内科などを受診することが多いのです。この場合では、自律神経失調症と判断されることも多く、そのまま自律神経失調症に対しての治療が行われることがあります。当然、自律神経失調症の治療では、異なる病態となる仮面うつ病は改善されません。

仮面うつ病の診断は、最初に受診した医師がうつ病に関する知識を持っているかどうかが重要になります。身体的な症状が強く表れるとはいえ、抑うつや興味の喪失といった精神的な症状も少なからず表れるため、そこでうつ病を疑えるかどうかにかかっています。また、自身もそういった症状がみられる場合には気のせいだと決めつけず、医師に相談するようにしましょう。

仮面うつ病の症状

仮面うつ病の症状では、以下のようなものが代表的です。

不定愁訴

仮面うつ病の症状は、主に不定愁訴です。不定愁訴とは、検査してもどこにも異常がないにもかかわらず表れる様々な自覚症状のことです。仮面うつ病は身体的な症状が強く表れるうつ病で、原因が精神的なものであるため内科的・外科的な検査をしても特に異常はみられません。そのため、何らかの痛みや不調を訴えても内科的・外科的な療法では改善されません。

仮面うつ病の不定愁訴は、実に50以上もの症状があります。代表的なものでいえば疲労感や食欲不振、めまい、耳鳴り、微熱、手足のしびれ、頭痛、腹痛、腰痛、胸部圧迫感などがあげられます。また、仮面うつ病ではこういった痛みや違和感が発生する場所が頻繁に変わることも多くあります。加えて一度に多数の場所に症状が発生することも特徴なので、これらのことから仮面うつ病を疑うこともできます。

精神的な症状

仮面うつ病でも、当然ながら抑うつや興味の喪失、不安感などの精神的な症状は表れます。しかし、大うつ病性障害のような一般的なうつ病よりは極めて軽度であり、それ以上に身体の不調のほうが大きいためになかなか気付かれません。その結果として、うつ病の治療を始めるのが遅くなる傾向にあります。治療が遅くなるとうつ病は悪化し、精神的な症状も大きくなってきます。睡眠障害や妄想、罪責感、自殺願望、希死念慮といったものも表れ、この頃になって初めてうつ病が疑われることも。身体的な症状だけにとらわれず、それに付随して抑うつや興味の喪失、不安感などがないかどうかをよく確認しましょう。

まとめ

身体の痛みや不調がある時、病院に行こうと考えるのは当然のことです。しかし、その結果として特に異常がみられなかった場合には、身体の問題ではなく仮面うつ病の可能性も考えなければいけません。

似たような症状には自律神経失調症もあるため、うつ病特有の精神症状を訴えなければ自律神経失調症と判断され、適切な治療が受けられないようになります。

もし数多くの不定愁訴に悩まされている場合には、不調なのは本当に身体だけなのか、精神状態は普段通りなのかを十分に確認し、医師に相談するようにしましょう。医師から、精神科や心療内科を紹介してもらうこともできます。