うつ病ライブラリーDEPRESSION LIBRARY

うつ病の種類

原因や症状の出方などによって
異なる、
うつ病の代表的な
種類についてご紹介します。

微笑みうつ病

近年になって、うつ病にも種類があることがわかってきました。
抑うつ症状の程度やその他の症状によって様々ですが、その中の一つに微笑みうつ病があります。
身体の不調があるようだけど、誰かといるときは常にニコニコしていて病気には見えない。
そういった方は、もしかすると微笑みうつ病かもしれません。
今回は、まだあまり知られていないうつ病の一つである微笑みうつ病についてご紹介します。

微笑みうつ病とは

微笑みうつ病とは、心に抑うつ症状を抱えていながら、誰かといるときは微笑みを絶やさないうつ病のことです。心配させまいという一心で必死に笑顔を作る方が多く、明らかに調子が悪そうなときでも笑顔でいることからこの名前がつけられました。ただし、一人になると抑うつ症状に襲われ、極端に落ち込んでしまうことになります。抑うつ症状や身体の不調が軽い内は気づかれにくいので、うつ病としての潜伏期間が長くなるケースも珍しくありません。

また、微笑みうつ病は壮年期の大人によくみられます。家庭の大黒柱であったり、会社でも重要な役職を任されていることの多い壮年期の大人は「自分がしっかりしなくては」という思いから、病気を隠しがちです。

また微笑みうつ病は努力家で負けず嫌い、世間体を気にする方に多いという統計もあります。自分だけで解決しなくてはと思うあまり、医師の診察を受けずに悪化させてしまうケースや、自殺に至る事態もみられるので、微笑みうつ病は危険な病気といえるでしょう。

微笑みうつ病は、大うつ病と違って悲観的な言葉をあまり口にしません。微笑みうつ病の患者が自殺を図った場合、周囲からは「悩みのなさそうな普通の人が突然自殺した」というように見えるのです。

微笑みうつ病に見られる症状

微笑みうつ病では、抑うつ症状以外に心の症状があまり見られない代わりに、身体の不定愁訴(原因不明の症状)がよくみられます。微笑みうつ病の患者が頻繁に訴える症状を、以下にご紹介します。

眠れない、寝起きが悪い

明け方まで眠れないことや、眠ったとしても朝起き上がるのが困難な方が多い睡眠困難の症状があります。

午前中のミス

午前中にぼうっとしたり、ミスを繰り返して調子が悪くなります。午後からは頑張りとおせるので、ただ朝に弱いだけとされて見逃されやすい症状です。

不安やイライラ

顔は微笑んでいますが、言動に不安やイライラしている様子が見られます。

食欲不振

食欲がわかず、食事をすることに消極的になります。同僚とのランチを断ってしまったり、お弁当にほとんど手をつけないなど、周囲からはわかりやすい症状の一つです。

便秘、または下痢

原因不明の便秘、または下痢が2週間以上続いているようであれば、微笑みうつ病の可能性があります。

頭痛や肩こり

デスクワークや運動不足では説明のできないひどい肩こりや頭痛も、2週間以上慢性的に続いているのであれば微笑みうつ病を疑ってみてください。

口の乾き

口の中がカラカラに乾き、喉が乾いていないのに水を飲んでいる……。あまり長く続くようであれば、よくない兆候です。

まとめ

微笑みうつ病は、睡眠困難や慢性的な身体の不定愁訴と、調子が悪そうなのに声をかけると笑顔を作るというちぐはぐさから、なんとなく様子がおかしいと感じた身近な人から病院を勧められ、そこで判明したケースもみられます。

微笑みうつ病の患者さんは、誰かに心配されることを極端に恐れます。もし、身近なところに微笑みうつ病の疑いがある方がいたら、「仕事のストレスでみんな大変そうだから、念のため」というように、遠回しに通院を勧めてみてください。

一見悩みなどなさそうでも、ぼうっとしていることが多くなった方は、微笑みうつ病の疑いがあります。周囲の方は、「大丈夫です」「心配ありません」という言葉の裏に隠れたSOSのサインを、どうか汲みとってあげてください。