うつ病からの復職を成功させるためにできること

医師からの許可が下りると職場の復帰が可能になりますが、何も考えずに復帰すると、多くはうまくいかないといわれています。焦る気持ちに負けてしまい、何の計画も立てないで早々に復帰するのではなく、できるだけ復職前に準備をすることが大切だと考えられています。うつ病の人が復職をするにあたって注意するポイントを紹介します。

再び休職になる原因

うつ病を発症してやむなく休職してしまった人の多くは、早くに復職することを望んでいます。しかし、うつ病の再発する例が後を絶たないといわれているのはなぜでしょう。復職がうまくいかない原因を考えることで、対策をたててみてはいかがでしょうか。

☆復職するにあたっての準備不足
休職した本人の準備不足と受け入れる側の準備不足との両方が考えられます。復職する本人は復職するにあたり、できる限りの準備をすることが大切となります。この点に関しては次の段落で詳しく説明します。
そして、本人が準備をすれば、それで十分かというと、受け入れる会社側にもそれなりの準備を整えなければ、うつ病を再発する確率が上がってしまいます。社内でもきちんと復職に向けたプランを立てて、本人と確認しながら、進めていくのが理想でしょう。

☆がんばり過ぎ
従来型のうつ病になりやすい人とは、性格的に手を抜けない真面目な人が多いといわれています。復職にあたり、会社の期待に応えようと必要以上にがんばってしまうことが原因となることもあります。プランをしっかり確認して、少しずつ仕事に身体をならしていくのが理想です。日常生活のリズムを壊すことのないように気をつけましょう。会社側や家族も配慮する必要があるでしょう。

☆過剰な期待や職場での孤立
前述したように、従来型のうつ病になる人は基本的に真面目ですから、過剰な期待をかけるとそれに応えようと、自分の許容量を超えて仕事をしてしまうところがあります。会社側は完全復帰に向けてのリハビリの段階だという捉え方をして、無理をさせないように気をつけましょう。一方で、はれものに触るような扱い方をすると、職場で孤立感を抱いてしまい、再発につながるという難しさもあります。

復職前に行う準備

復職をスムーズに進めるためには、復職する前にできる限りの準備を行うことが大切です。
まず、会社との事前の打ち合わせは復職を成功させるにあたって不可欠といえます。復職できるからといって、うつ病が完治したわけではないと考え、注意深く復職をすすめるようにします。診断書の用意を行うときに、下記のような自分の今の状況も一緒に書いてもらうと会社との調整がスムーズに進むかもしれません。

・どれくらいの頻度で通院が必要か
・避けた方がよい業務内容
・注意すべき症状

会社によっては在勤の医師や看護師がいることもあります。積極的に関わりをもつようにして、自分の置かれている状況を理解してもらいましょう。なかには、会社との調整を支援してくれるプログラムもあるので、支援施設に確認してみることをおすすめします。
突然、出社を始めるのではなく、事前に出社時間や帰宅時間に合わせて生活のリズムを整えておくことも大切です。療養中は時間に縛られることがないので、リズムをつけることが簡単ではありません。それがストレスとなることも考えられるので、復職が視野に入ってきたら、生活のリズム朝方に整える努力をすることをおすすめします。毎朝通勤時間に起床してウォーキングをしてみてはいかがでしょうか。

実践を想定した練習

メンタルヘルスに問題を抱え休職に追い込まれる人が多いことから、そういう人たちに対するリワークプログラムも盛んに行われるようになっています。
母体となる機関は大きく「行政主体」「クリニックや病院主体」「民間主体」の3つに分けることができます。行政は基本的に無料であるところがほとんどですが、それゆえに利用したいときに利用できるかどうかという不安が残るのと、利用期間が限られることもあります。
クリニックや病院を検索すると、積極的にリワークプログラムを打ちだしているところもあり、保険の適応になると、安価で参加できます。民間は無料見学や相談を受け付けているところが多いので、気軽に参加することが可能ですが、都心部に多く、利用者は限られてしまうかもしれません。
プログラムの内容は以下のようなものが考えられます。

・仕事復帰するにあたっての生活リズム構築の援助
・ディスカッショングループ参加など仲間との共有
・認知行動療法により自分の考え方の癖を修正
・運動療法(ヨガ、ストレッチ、卓球、ウォーキングなど)や絵画療法
・太陽や自然に触れるメリットを踏まえて農業体験
・ロールプレイによるコミュニケーショントレーニング
・専門家による個人カウンセリング
・会社との調整支援
・復帰後のフォローアップ

施設によって、サービス内容は異なりますので、自分のニーズを満たしてくれる施設はどれか、無理なく通える場所にあるかなどを事前に確認し、積極的に利用することをおすすめします。

うつ病からの復職を成功させるカギは事前の準備と焦らないこと

医師の許可がおりたということは、完全に以前のように働けるという意味ではありません。あくまでも、様子を見ながら少しずつ慣らしていきましょう、という意味であることを自分自身でも理解しておく必要があります。突然にハードなスケジュールをこなそうとしたり、無理をしたりすると、再発する可能性が高まります。そういった理解を会社とも共有しながら、復職に向けての仕事のプランを立てることが大切です。また、そのようなプログラムを実施し支援している施設が数多く存在しますので、復職が視野に入ったら、参加して準備をしてみることをおすすめします。

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