コレステロールの調整役、卵を食べてうつ病改善

うつ病の原因は、神経伝達物質「セロトニン」が不足することだと考えられています。
セロトニンは安堵感や安心を司る伝達物質で、不安やイライラなどの感情の暴走を抑える働きがあります。
うつ病患者のほとんどはセロトニン量が少なくなっていることが確認されており、セロトニンの量を増やすことでうつ病が改善できると多くの専門家に考えられています。
そのセロトニン量を効果的に増やせる食べ物のひとつが、「卵」です。
ここでは、卵が持つうつ病改善効果をご紹介します。

コレステロール値の低下がうつ病を招く

コレステロールとうつ病の関係は、虚血性心疾患(狭心症と心筋梗塞の総称)という別の病気の研究において発見されました。コレステロール値と虚血性心疾患の関係を調べた大規模な研究で、コレステロール値が下がると虚血性心疾患による死亡率が下がることが分かりました。しかしその代わり、うつ病の発症率が上昇したとの結果が出たのです。その他の研究でも、うつ病患者の多くはコレステロール値が低い状態だという結果が報告されています。

コレステロール値が減るとうつ病の発症リスクが高まるのは、セロトニンの取り込み量が関係していると考えられています。神経伝達物質であるセロトニンは、細胞膜に存在する受容体に取り込まれることによって情報を伝えます。しかしコレステロール値が減ると、コレステロールを材料に作られる細胞膜が上手く作られず、受容体が弱体化してしまいます。そのため、セロトニンが細胞内に取り込まれず、うつ病の発症リスクが高まるのです。

卵を食べてコレステロールを正常値に

コレステロールは、少なければ少ないほど良いという印象があるかもしれません。しかし、上述のように細胞膜を作る材料となるので、大切な栄養素です。そのため、コレステロール値を適正値に保つことが、うつ病を予防・改善することにつながるのです。

コレステロールを効率よく摂取できる食材の代表が、卵です。卵は高コレステロールな食材で、良質なタンパク質を多く摂ることができる点も特徴です。そのため、コレステロール値が低くなっているうつ病患者に適した食材といえるのです。

コレステロールには、善玉コレステロールと悪玉コレステロールがあります。悪玉コレステロールは細胞に取り込まれなかったコレステロールを血管の内膜に付着させ、動脈硬化を誘発させます。これに対して善玉コレステロールは、血管内のコレステロールを引き剥がして肝臓まで運ぶ役割があります。そのため、悪玉コレステロール値を低めに、善玉コレステロール値を高めに保つことが大切なのです。

卵を食べて多く摂取できるのは、善玉コレステロールです。卵はさらに、レシチンやオレイン酸という悪玉コレステロール値を低下させる栄養素を含んでおり、悪玉コレステロール値を抑えつつ、コレステロール値全体を正常に保つ役割があるのです。

卵はゆっくり消化され、肥満の原因になりにくい

卵はタンパク質やコレステロール値が高く、エネルギーの多い食材です。しかし、卵を多く摂取しても、肥満の心配はほとんどありません。

エネルギーが体に吸収されるスピードを示す値に、「GI値」があります。GI値が高いと吸収が速く、より多くのエネルギーを体に蓄積することになります。逆にGI値が低いと腹持ちが良く、消化するために多くのエネルギーを要します。卵はGI値の低い食材なので、卵のエネルギーを吸収するためにより多くのエネルギーを必要とし、太りにくいのです。

うつ病患者は意欲的に活動することが難しいため、GI値の高い食材を摂ると肥満になってしまう可能性があります。その点、卵は肥満の心配が少なく、効率的に栄養を補給することができます。

まとめ

このように、卵にはうつ病治療によいとされる効果があります。毎日食べても肥満などの悪影響を考慮する必要がないので、1日に2~3個を目安に卵を食べるようにしましょう。

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