柑橘類の香りでうつ病が改善できるって本当?

うつ病の予防・改善には、アロマテラピーという方法があります。
アロマテラピーは天然由来の香りを用いた治療法で、欧米で広く普及しています。
香りは、嗅覚をとおして脳の大脳辺縁系という部位を刺激し、精神面にも影響を与えます。
なかには、不安を抑えたりリラックスさせたりする効果を持つ香りもあり、このような効果を持つものは、うつ病の予防・改善に役立つといわれています。
ここでは、うつ病の予防・改善に役立ち、より手軽に取り入れることができる柑橘類の香りについてご紹介します。

手軽に取り入れられる柑橘類」の香り

うつ病を予防・改善する効果があるとして、注目されているアロマテラピー。嗅覚は、味覚より1万倍も感覚が優れているといわれており、脳へと情報が伝達されやすいのです。アロマテラピーでは、その嗅覚をとおして脳に刺激を与えることで、うつ病の予防・改善ができるとされています。フランスでは医療として認められており、うつ病の予防・改善に積極的に取り入れられています。

ただ、アロマテラピーを本格的に始めるには道具などが必要であり、難しいかもしれません。そういったときには、柑橘類を用意しましょう。手軽に用意できるミカンやレモンなどでうつ病の予防・改善効果を得ることができると、実験によって証明されています。

柑橘類を利用して、うつ症状が改善した実例

三重大学で行われた実験では、10人のうつ病患者に対してレモンの香りを毎日嗅ぐよう指示しました。2カ月間嗅ぎ続けてもらった結果、10人中9人は抗うつ剤を必要としなくなり、残りの1人も、抗うつ剤の量が半分程度になったと報告されています。被験者が少なく、確実なデータとはいえませんが、ほぼ全員が効果を実感したということもあり、試す価値は十分にあるといえます。

柑橘類に含まれる「リモネン」という香り成分には、高いリラックス効果があるといわれています。リモネンを嗅ぐことによって、脳内ではα波が発生することがわかっています。このα波は、リラックスしたときにのみ発生するため、柑橘類にはリラックス効果があるといわれているのです。

柑橘類の香りは起床時に嗅ぐと効果的 

レモンやミカンなどの柑橘類の香りを嗅ぐのは、起床時が適切であるとされています。上述したリモネンには、交換神経を活性化させる効果があるといわれているためです。

人間の体は、交感神経と副交感神経からなる自律神経によって無意識の行動が制御されます。交感神経は主に活動時に優位な状態となり、体温や血圧を上げるなどの役割があります。逆に、副交感神経は休息時に優位な状態となり、心拍数を下げるなどの役割があります。対極にある2つの自律神経が交互に優位な状態になることで、人間の活動・休息が切り替えられるのです。

しかし、睡眠障害などを発症すると活動・休息の切り替えがうまく行えず、生体サイクルが乱れてしまいます。うつ病患者の多くは睡眠障害を併発しており、生体サイクルが乱れている状態にあります。そのため、うつ病患者は朝から活動するのが苦手とされています。朝にうまく自律神経の切り替えができないと、夜になっても交感神経が優位な状態となり、さらに朝に活動しにくくなる、といった悪循環に陥ります。この悪循環から抜け出すには、朝に交感神経を刺激することが必要だといわれています。

リモネンには、上記のとおり交感神経を刺激する効果があると確認されており、自律神経の切り替えを促します。起床時にリモネンを嗅ぐことによって、生体サイクルを整えることができ、うつ病の症状が緩和されるといわれているのです。
逆に就寝時にリモネンを嗅いでしまうと、交感神経が刺激されて、寝つきにくくなる可能性もあります。この点をしっかり考慮したうえで、柑橘類の香りを嗅ぐようにしましょう。

まとめ

柑橘類の香りを嗅ぐことによって、うつ病の症状を緩和させることができます。体に必要な栄養素も含まれており、朝食としても向いています。治療をよりスムーズに進めるために、柑橘類を取り入れてみましょう。

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