鎮静作用や不眠緩和、うつ病改善にいいパッションフラワー

アニマルセラピーやアロマセラピーなど、うつ病にはたらきかける心理セラピーが現代になって研究され始めました。
人間の脳は未だにすべての機能が判明しておらず、思いがけないアプローチから症状が改善する例もみられています。
昔から薬効があるとして用いられたハーブも、セラピーの一つとして臨床実験が行われ、いくつかの良い結果をもたらしています。
今回は、ハーブの中でも「うつ病の改善が期待できる」と注目の「パッションフラワー」についてご紹介します。

日本では「トケイソウ」、欧米では「パッション(受難)フラワー

パッションフラワーというと聞きなれないですが、トケイソウというと知っている人もいらっしゃるかもしれません。3つに分かれたおしべが時計の針に見えることから、日本ではトケイソウと名付けられました。海外では、おしべがキリストに打ち込まれた杭に見えることから「パッション(受難)フラワー」と呼ばれています。南米で栽培され、先住民の間では鎮静剤として用いられていました。

パッションフラワーの用途については、欧州や米国、カナダなどで200年以上に渡って記録されています。数々の臨床実験が行われ、1980年代にはいくつかの効果が臨床的に確認されました。

パッションフラワーに含まれるさまざまな有効成分

パッションフラワーには、アルカロイドやフラボノイド、ハルマラアルカロイドといった成分が含まれます。

アルカロイド

生体の生理作用を変化させる効果があり、鎮痛作用や麻酔作用を目的とした治療に用いられてきました。

フラボノイド

薬理作用を持ち、抗酸化作用による動脈硬化の抑制や血圧の上昇の抑制、抗ウイルス作用があります。また神経系をリラックスさせ、穏やかな鎮静作用をもたらします。

ハルマラアルカロイド

心臓に酸素を送り込む冠状動脈を拡張し、心臓の動きを規則的に、健康に維持してくれる成分です。アルコール依存症の治療に用いられたり、抗うつ剤の一つとしても利用されたりしています。

こういった成分から、パッションフラワーには鎮痛作用や精神の安定、不眠の緩和や血圧を下げる効果が期待できるため、うつ病の予防や改善に効果的とされています。
また、ヒステリーやノイローゼ、更年期障害の症状を和らげる目的としても用いられるほか、ストレス性の胃痙攣や便秘、過敏性腸症候群にも効果があります。子宮の壁である平滑筋のけいれんを抑え、痛みを緩和してくれるので、月経痛がひどいときにも効果的です。

パッションフラワーの効果はいずれも穏やかで習慣性がないので、小児や高齢者でも使用できるとされています。ただし、パッションフラワーの成分には平滑筋を縮ませる効果があるので、妊娠中の使用は控えてください。また血圧を下げる作用もあるので、低血圧の人は注意して使用しましょう。

パッションフラワーの摂取はハーブティーまたはサプリメントで

ハーブティー

パッションフラワーはシングルで飲むよりも、他のハーブとブレンドして飲むとより良い効果が期待できます。特にルイボスティーやカモミールとブレンドすると体が温まり、心地よい眠気を誘ってくれます。パッションフラワーのハーブティーは効果が強いので、一度に飲む量はコップに1、2杯程度にとどめましょう。就寝する2時間ほど前に飲むと、不眠改善に効果的です。

パッションフラワーを使ったハーブティーのブレンドをご紹介します。

  • パッションフラワー+バレリアン(カノコソウ):心地よい眠りのために
  • パッションフラワー+セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ):落ち込んだ気持ちの改善に
  • パッションフラワー+カモミール(カミツレ)+ペパーミント:不安な気持ちを取り除き、快眠へ

こちらのブレンドは一例です。自分自身にあったブレンドを見つけてみましょう。

サプリメント

パッションフラワーのサプリメントには、ハーブのフリーズドライや、アルコール抽出などでエキスを抽出したものがあります。サプリメントにもタブレット(錠剤)タイプと、エキスを水に混ぜて飲む液体タイプがあるので、無理なく続けられるタイプのサプリメントを選びましょう。商品によって摂取目安量が違うので、商品の注意書きをきちんと確認してから使用してください。パッションフラワーは睡眠導入剤や精神安定剤、リラックス効果を狙ったサプリメントに配合されています。

パッションフラワー使用の際の注意点

パッションフラワーの効果は穏やかで習慣性がないとされますが、相当に過剰な量を摂取してしまうと、異常な攻撃性を示す恐れがあるといわれています。うつ病の治療、改善のために用いる際は過剰摂取に注意してください。

初期のうつ病から重度のうつ病まで、幅広い段階のうつ病への効果が期待されています。毎日欠かさず飲まなくてはならないというものではありませんので、あまり気負わずに、できる範囲で続けてみてはいかがでしょうか。

まとめ

パッションフラワーのハーブやサプリメントとしての効果は、うつ病のほかにもストレスによる痛みの緩和が期待できます。ちなみに、用いるのは葉とつる(茎)だけで、花は使いません。ですが、時計のような可愛らしい花を咲かせてくれるので、見た目でも楽しませてくれます。パッションフラワーは自宅で育てることもできるので、栽培して自家製のハーブティーを作ってみてはいかがでしょうか。

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