心の病気になるのどうして?原因、症状、治療から予防まで

人はどうして心の病気にかかるのでしょうか。社会のしくみや医療の発達などから、患者の数は増えているといいます。心の病気とは誰もがかかり得る可能性のある病気で、決して他人事ではありません。

 

心の病気になると、どのような症状があらわれるのでしょうか。また、予防するにはどうすればよいのでしょうか。今回は、心の病気について原因や症状、治療、予防法などについて解説いたします。

 

人が心の病気にかかる理由

心の病気はストレスとの関係が深いといわれています。職場や学校での人間関係、仕事のこと、家庭のことなど、さまざまな場面でストレスというものは生じます。ストレスなく生きている人など存在しないのかもしれません。

 

実際、ストレスがまったくない生活を想像してみてください。それは緊張感がまったくなく、ハリのない生活だといえるでしょう。ある程度のストレスがあるおかげで、人は仕事や勉強に良い結果が残せるともいえるのです。

 

しかし、そのストレスが度を越えてしまうと、身体に悪影響を及ぼすことがあるので注意をしなければいけません。良い結果を残せないどころか、胃潰瘍、便秘、下痢、頭痛など身体的に不調をきたすこともあるでしょう。身体的症状だけとは限らず、精神的な症状に及ぶことも少なくありません。そのまま放置すると、心の病気へと発展してしまいます。ストレスが過度にかかることで、人は身体的や精神的に不安定な状態に陥ってしまうのです。

 

主な心の病気とその症状

心の病気といっても、さまざまな疾患が含まれています。主なものに、気分障害、不安障害、発達障害、適応障害、睡眠障害があります。もちろん、症状は1つではありません。疾患によって、あらわれる症状はさまざまです。

 

例えば、気分障害に含まれるうつ病では、気分が落ち込み、やる気がなくなることが、よく認められる症状です。なかには、精神的症状よりも身体的症状が強くあらわれることもあります。新型うつ病になると、仕事の時間だけ抑うつ症状を発症し、休日は楽しく過ごせるという従来のうつ病とは異なる特徴をもっていたりします。

 

また、うつ症状と躁症状が交互にあらわれる双極性障害では、躁症状の時期における症状の強さによって1型と2型に分類されます。躁症状が強い場合、突然沸いたアイデアによって高価な買い物をしたり、相手の迷惑を考えずに行動したり、トラブルになることも少なくありません。

 

不安障害に含まれるパニック障害では、理由もなく不安になり、動悸や息切れ、ひどい場合には救急車を呼ぶほどの呼吸困難に陥ることがあります。その発作は時間とともに治まることがほとんどで、重体になることはありません。しかし、本人にとっては苦痛であるために、外出ができなくなったり、電車に乗れなかったり、生活に支障が出ることも少なくないのです。

 

心の病気といってもその症状はさまざまであることがわかります。また、同じ病気でも、生活に支障が出るほどに症状の強いものから、日常生活を送るには問題のないものまで、程度によって、症状に差が生じることになります。

 

心の病気の原因

精神的な症状がでることが多いので、心の病気といわれますが、病気の大きな原因は脳にあることが多いのです。詳しいことまで完全にわかってはいませんが、脳に何らかの異常があることが、うつ病や双極性障害の原因と考えられ、研究が進められています。原因は脳の異常だけではなく、遺伝や環境、自身の性格などが複雑に絡み合うことで、心の病気へと発展するのです。

 

先に説明したように、ストレスも心の病気を発症する大きな要因の1つとされています。終身雇用から契約や派遣と雇用体系が変わったり、職場では仕事の成果が優先されるようになったり、働く環境は昔に比べて厳しくなっています。職場だけではありません。社会が核家族化するなか、女性の社会進出が進み、高齢化社会へ突入しています。

 

個人、特に働き盛りの世代にのしかかる負担はかなり大きくなっています。一方で、コンピューター化が進んで、社会のコミュニケーションはますます希薄になってきているという指摘があり、現代は心身的に不健康になりやすい環境にあることがうかがわれます。今後もさらに心の病気は増えていくかもしれません。

 

心の病気にならないために、なったときはどうするの?

心を健康に保つために個人ができることは、ストレスをコントロールすることです。まずは、自分がどれくらいのストレスに対応できるかを知っておきましょう。ストレスがたまりすぎたと感じるときは、適度に休暇をとり、心身ともにリフレッシュすることが大切です。また、ストレスがたまってからではなく、日ごろからストレスをためないような生活習慣を意識することも重要なことです。

 

そして、なにかおかしいと違和感を感じたときには、ためらわずに専門家に相談しましょう。心の病気は、その内容によっては、治療方法が異なります。早期に医療介入をすることで、病気を悪化させたり、長引かせたりすることを避けることができます。内服治療によって、上手に心の病気をコントロールしている人はたくさんいます。

 

場合によっては、カウンセリングが効果をみせることもありますし、さまざまなプログラムに参加する機会に恵まれるかもしれません。1人で悩むのではなく、まずは相談してみることが大切な1歩だといえるでしょう。

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