いじめによるストレスは子供のうつ病の最大の敵

自分の言葉で気持ちを表現することが難しい子供は、自分が抱えているストレスについて周囲に伝えることがなかなかできません。
自意識が育ち始める思春期や学校での交友関係などから、いじめについて相談できずに抱え込んでしまうことも珍しくありません。
そのため、両親もなかなか気づけずに、うつ病が進行してしまうこともあるのです。
今回は、いじめによる子供のストレスの兆候や、子供のうつ病治療のために両親ができることについてご紹介します。

いじめのストレスが子供の心に積み重なる

両親の離婚や大好きな人との離別、受験やいじめなど、子供の心にストレスがかかる要因は多々あります。その中でも、「いじめ」は社会問題としてよく取り上げられるので、いじめについてのニュースを目にする機会も増えてきました。

思春期になると、両親や周囲から自分がどう見られているかということを気にするようになります。そういった年頃にいじめを受けると、いじめを受けていることが恥ずかしい、親を心配させてしまうといった理由で、悩んでいることを打ち明けられずに1人で抱え込んでしまうこともあります。精
一杯自分の気持ちを伝えようとしても、大人のように上手く伝えることができずに反抗的な行動を取ってしまうことも珍しくありません。

また、「不定愁訴」を訴えるケースもあります。不定愁訴とは、身体的な原因なく表れる体調不良のことです。「お腹が痛いから学校に行きたくない」「今日は熱っぽい」と症状を訴えるのですが、検査しても身体的な問題ではないため、原因を見つけることは困難です。

子供のストレスの兆候

子供のストレスの兆候は、大人のものとは少し違います。思春期以前の子供は、食欲の低下や体重の減少、不定愁訴や不眠といった体の症状として表れることが多く、両親が体の病気と勘違いしてしまうことも。子供の体調や体重の変化には要注意です。

思春期に入ると、大人と同じように「疲れやすい」「集中力がなくなる」「無気力」といった兆候が表れることが多く、以前は好きだったテレビやゲームなどに興味を示さなくなってしまうことも。休日もただぼんやりして何もせずに過ごしているようにみえるなど、態度の変化が表面化することが多くなります。

抑うつ気分(気分の落ち込み)とイライラする気持ちを扱いかねて、問題行動や暴力を起こしてしまうことも考えられます。普段はおとなしい子供が、家庭だけ、もしくは学校でだけ問題を起こしているようであれば、抑うつ気分に悩まされているのかもしれません。このほか、思春期以前にあった不定愁訴や不眠、食欲不振もストレスの兆候としてみられます。

まずは心身を休ませることが大切

子供のストレスの原因であるいじめから距離を取り、心身を休ませるための環境を整えることが何よりも重要です。保健室登校や早めの下校など、いじめから遠ざけるための対策を学校側と相談してみましょう。習い事をさせている場合は、子供自身が「やりたい」と思うもの以外はお休みさせてあげましょう。疲れた心を抱えた子供が心地よいと思える環境を作ることが、うつ病治療への第一歩です。

環境改善とカウンセリングでも改善しない場合は、抗うつ剤による服薬治療を行います。思春期以降の子供には、大人と同じように抗うつ剤を投与することができるので、子供の年齢によっては医師が服薬を勧めてくることも。抗うつ剤の効果と副作用を理解し、ときには両親から服薬の指導をすることも大切です。症状の改善がみられた後も、少しずつ量を減らしながら半年ほど服薬を続けましょう。服薬とカウンセリングを並行して行い、子供の心を安定させるための治療です。

子供のうつ病治療には周囲の理解が欠かせない

うつ病とは、時間をかけてじっくりと付き合っていくことになります。そのためには、うつ病に対して周囲が理解していることが大切です。子供にとって最も身近な立場である両親はもちろん、子供と接する友達、担任教師や学校側からの理解も欠かせません。
子供のうつ病を受け入れ、何があっても愛する姿勢を子供に積極的に示していきましょう。両親からの愛情と肯定は、子供に安心と自信を取り戻してくれます。

まとめ

他の病気と違い、うつ病の回復は一進一退です。ときにはもどかしくなることもありますが、焦らず急かさずに見守りましょう。子供の言葉に耳を傾け、子供の意見を尊重することこそが、両親にできる最大のサポートなのです。

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