1人でできるバタフライハグでうつ病を予防!

厚生労働省は2011年、がん・脳卒中・急性心筋梗塞・糖尿病のなかにうつ病を含む精神疾患を加え、5大疾病としました。
それほど、うつ病の患者数が増加しているのです。
うつ病は、今は健康でも他人事ではないのです。
うつ病を引き起こす大きな原因として、多くの専門家から「ストレス」が挙げられています。
そのため、うつ病にならないためには、ストレスケアに気をつけることが大切です。
ここでは、手軽に行えるストレスケアの一つ、「バタフライハグ」についてご紹介します。

バタフライハグで抑うつ気分やストレス解消

バタフライハグとは、両腕を交差させて自分を抱く行為のことです。交差させた両腕が蝶のようにみえることからバタフライハグ、またはバタフライタッチと呼ばれています。このバタフライハグが、ストレスを軽減させるケアとして注目されているのです。

具体的な方法をご紹介します。まず、両腕を交差させ、肩から胸の上部にかけての部分に手を置きます。そして目を閉じ、トントンと軽く叩きます。長さとしては、2分が目安です。あるいは、両方の親指を中心に手を交差させて胸の中心をトントンと叩く方法もあります。

このバタフライハグが、ストレス軽減効果を持つと証明した実験があります。この実験では、大学生のグループにストレス刺激が強いと確認された画像を25枚見せ、バタフライハグをさせた後にもう一度同じ画像を見せました。すると、バタフライハグをした後はその前と比べ、抑うつ気分や不安、倦怠感が軽減したとのデータが出ました。
バタフライハグなしで二度同じ画像を見た別のグループも、慣れにより抑うつ気分などは軽減しましたが、バタフライハグをしたグループとは大きな差が出ました。

このような結果から、バタフライハグにはストレスを軽減させる効果があり、うつ病予防に有効であるということができます。

また、1人でできるストレスケアという特性から、大規模災害の現場で活躍する方法でもあります。バタフライハグが実施されたのは、多くの死傷者を出したスマトラ島沖地震。被災者の数とセラピストの数が吊り合わない状況で、バタフライハグがストレスケアに大いに役立ったと報告されています。

EMDRから派生したストレスケア

バタフライハグには、元となるストレスケアがあります。それが、EMDR(眼球運動による脱感作および再処理法)と呼ばれるものです。EMDRは主にPTSD(心的外傷後ストレス障害)の患者に用いられている治療法です。

EMDRでは、PTSDの患者の前にセラピストが座り、指を左右に振って、それを目で追ってもらいます。患者はその動作を行いながら、過去の辛い記憶を思い出すようにします。PTSDは、過去の辛い経験が原因で強い不安感などを覚える精神疾患です。
EMDRを行うことにより、患者は少しずつ過去の記憶から解放され、ポジティブな気持ちに向かうとされています。よく知られているのは上述した過程ですが、本来はアセスメント(PTSDの原因の調査)から始まる8つの段階があります。そのため、EMDRは専門家と1対1で行うものとなっています。

このEMDRと近い効果を手軽に得られる方法として開発されたものが、バタフライハグです。そのため、バタフライハグも過去の辛い経験を思い出しながら行う、PTSDの治療としての側面が強いものでした。しかし、バタフライハグはうつ病や不安障害、パニック障害などPTSD以外の精神疾患にも効果があるとされ、治療の現場で実践されています。また、上記の実験のように単純なストレス緩和効果も見込めるため、予防としての効果も高いといえます。

まとめ

バタフライハグは確かな効果が得られるメンタルケアとして、多くのセラピストから推奨されています。バタフライハグの良いところは、1人でいつでも行えることです。辛いことがあったときや気分が沈んでしまっているときに、ぜひバタフライハグを行ってみましょう。

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