ストレスを切り離すテクニック「多角的思考」でうつ病予防

職場や学校といった自分と違う人たちがひしめく組織の中で、つい誰かと自分を比べてしまうという人もいるのではないでしょうか。
しかし、自分と誰かを比較して、「どうして自分はあの人のようになれないのか」、「どうしてあの人はあんなことをするのか」と考えることは、ストレスの原因となってしまいます。
今回は、自分と相手を切り離して考え、自分の心を疲れさせないためのテクニックである「多角的思考」についてご紹介します。

相手と自分を同化して見る習慣を故意的にやめる

職場や学校にいるなんとなく苦手な人。彼らの言葉や行動に苛つくこともあるかもしれません。「どうしてこうしないんだろう?」、「なぜあんなことを言うのだろう?」、その疑問はもっともです。人間は誰しも完璧ではなく、常に最良の行動ができるとは限りません。しかし、他人は自分ではありませんから、自分が気をつけていることを他人も気をつけているとは限らないのです。他人と自分は違う人で、自分の思い通りに動いてくれる、ということはまず起こらないといえます。

「自分と違う考え」や「誰かのミス」が許せないという人は、細い平均台の上で常にゆらゆらしてバランスをとっているようなものだと考えてみてください。「自分と違う考え」や「誰かのミス」という風が吹いてくるたびにバランスが崩れ、他の人よりもストレスを感じやすくなっているのです。

ストレス耐性を高めよう

心の中にひとつ、平均台を置きましょう。その平均台は自分自身の「ストレス耐性」です。平均台の幅が細いと、ほんの少しバランスを崩しただけで落ちてしまい、ストレスを感じてしまいます。ストレスを軽減するには、心の平均台の幅を太くしていくことが大切です。平均台を太く丈夫にするために、ひとつの出来事に対しての考え方を変えてみましょう。今までひとつの角度からしか見えていなかった物事を、別の角度から見てみるのです。

多角的思考のススメ

その1:「自分は自分、あの人はあの人」として、自分と他人を切り離して考えてみる

ストレスを感じやすい人は、誰かと自分を比べてしまい、イライラしたり不安になったりすることがあるのではないでしょうか。自分と他人をきっぱり切り離して考えると、そういったストレスが軽減できます。

その2:他人からの指摘や困難なことも「これもいい経験になる」と捉える

自分の弱点をずばりと指摘されたり、自分の力量以上の困難なことと向かい合ったりするとプレッシャーになってしまうことも多いですが、「いい経験」と考えてみてはいかがでしょうか。自分の弱点を自覚したり、レベルの高いことに挑戦したりすることで自分の成長につながると捉え、プレッシャーからのストレスを軽減できます。

その3:困ったときは周囲に頼ってみる

「自分は自分、あの人はあの人」ですから、自分にない考え方を他の人が持っているかもしれません。自分だけではどうにもできなくなったら、周囲の人に頼ってみましょう。

その4:迷ったら、考え事から少し距離をとってみる

ひとつの問題に熱心に取り組むことも大切ですが、答えがでないまま迷ってばかりいてもどうしようもありません。一度その問題から距離をとって、別のことをしてみましょう。考え事のない世界を作っておくのも重要です。

その5:うまくいかなかったときは「タイミングが悪かった」と考える

集団で動いていると、ミスも目立ってしまいます。そんなとき、自分のミスも他人のミスも追求せず、「今回はタイミングが良くなかった」と、自分でも他人でもないところに落とし所を見つけてみましょう。

その6:誰かにイライラしたときは「相手にも事情がある」と思い直す

誰かの行動でカッと頭に血が上ったときの魔法の呪文です。調子の悪い日や上手くいかない日は誰にでもあるもの。相手の虫の居所が悪いときは「あの人にも何か事情があってイライラしているんだろう」と思い直してみてください。

その7:「人生って上手くいかないもの」と達観してみる

といっても、すぐに達観できるわけではありませんから、最初は自分に言い聞かせる程度で構いません。自分にも相手にもあまり多くを望まず、目の前で起きたことをきちんと受け入れることがポイントです。

その8:イライラすることや不安なことに出会っても「まあ、いいか」とかわしてみる

飛んできたイライラや不安を「まあ、いいか」というマントでひらりとかわしてしまいましょう。ストレスをストレスと認識しないことも大切です。

その9:自分のストレスを分析してみる

「自分がどんな状況に弱いか」「誰にどんなことを言われるとイライラするか」を、客観的に把握してみましょう。回避方法や対処法を考えるために役立ちます。

まとめ

職場や学校には、性格も趣味や嗜好もさまざまな人たちが集まります。真面目な人や穏やかな人、ちょっといい加減な人まで、みんなそれぞれが違うのです。人間関係のストレスを感じたら、先に紹介した「多角的思考」を少しずつ訓練してみましょう。イライラや不安を自分自身で対処できるようになれば、心の平均台が太く丈夫になってきた証拠です。

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