うつ病と診断されるには基準がある!知っておきたい診断と治療の流れ

うつ病は軽いうちに治療を始めれば、その分早く治る可能性が高いといわれています。しかし、きちんとうつ病だと診断されてからでなければ、治療を受けられません。他の病気で似た症状が現れることもあり得るからです。

では、どのような基準によってうつ病と診断されるのでしょうか。

この記事では、うつ病の診断基準と、診断後の流れについて解説します。

うつ病と診断される基準とは?

気分が落ち込んだり、意欲が湧かなかったりするときは、精神科や心療内科などを標榜する病院やクリニックを受診しましょう。受付を済ませたら問診票を渡されるので、質問に対する答えを記入していきます。問診の内容をもとにカウンセリングが行われるので、しっかり読んで答えることが大事です。

気分が落ち込んだり意欲が湧かなかったりする精神症状をうつ症状といいます。うつ症状が見られる人はすべてうつ病なのかというと、実はそうではありません。

気分障害には、うつ状態だけが現れる「うつ病性障害」とうつ状態と躁状態が交互に現れる「双極性障害」の2種類があります。一般的にうつ病と呼ばれるのは、うつ病性障害のうち「大うつ病性障害」と呼ばれるものです。

うつ病かどうかを診断する際には、精神症状と身体症状の両方を見て判断します。精神症状の基準は、「抗うつ気分」と「興味や喜びの喪失」の2点です。両方の精神症状が出ていなくても、どちらか一方が見られればうつ病の可能性があると判断します。精神症状が出ていることを確認したうえで、次のような症状が見られるかどうかを確認することが大事です。

セルフチェックで見つけるうつ病のサイン

なんとなくおかしいと感じるものの、最初から精神科や心療内科を訪ねるのは勇気が要るという場合には、セルフチェックがおすすめです。あくまでも可能性をチェックするためのものなので、うつ病かどうかを確実に判断できるわけではありませんが、病院やクリニックを受診するきっかけにはなるかもしれません。

簡単なセルフチェックは質問項目が少なく、当てはまる項目がいくつ以上あったら診察を勧めるというようなものです。

一方、項目数が多いセルフチェックの場合は、睡眠や食欲、体重など身体症状に関する質問と精神症状に関する質問について、「いいえ」「ときどき」「しばしば」「常に」という選択肢が用意されています。その中からもっとも近いと感じる選択肢を選び、選択肢ごとに割り当てられている点数を計算して、うつ病の可能性を判断する形です。このようなチェックは、病院やクリニックで行う簡易抑うつ症状尺度(QIDS-J)に準じた内容になっています。

簡易抑うつ症状尺度とは、うつ症状の重症度や大うつ症状の診断などに用いられるもので、日本以外でも広く用いられているものです。

一般的なセルフチェックの項目を一部紹介すると、次のようになります。

  • 体が疲れやすく、だるいと感じる
  • 周りの音が気になる
  • 近頃気分が落ち込んだり重くなったりすることがある
  • 朝は特にやる気が起きない
  • あまり良く眠れない
  • 自分の人生はつまらないと感じる
  • 特に理由もないのに不安を感じた

どのような質問項目でセルフチェックした場合でも、質問に答えただけで、満足したのでは意味がありません。うつ病の可能性があるという結果が出たら、精神科や心療内科を受診し、より正確なチェックをしてもらうようにしましょう。

うつ病と診断されたときの心得

うつ病は一気に回復するような病気ではなく、良くなったり悪くなったりを繰り返しながら徐々に回復していく病気です。焦らずにじっくりと治療していく必要があります。

うつ病を治療するうえで、もっとも大切なのはしっかり休養することです。体を休めるだけでなく、心をゆっくり休めることがカギになります。

また、自己判断せず、医師と相談しながら適切な治療を継続していくことが欠かせません。症状が一進一退するため、回復したと勝手に判断して治療や服薬を止めてしまいがちです。

しかし、治っていないのに治療や服薬を止めてしまうと、症状が悪化して、回復まで余分な時間がかかってしまいます。医師の指示に従いながら、じっくり時間をかけて治療していくことが大事です。

うつ病は小さなサインを見逃さないことが大事

うつ病は、本人も周囲の人もかかったことには気付きにくい病気です。

しかし、うつ病の診断基準がわかっていれば、セルフチェックなどの形で、小さなサインに気付くことができるかもしれません。小さなサインに気付けば、軽いうちに治療を始めることができます。おかしいと感じたら、医師に相談するチャンスです。小さなサインに気付いたら、思い切って診察を受けてみましょう。

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