非定型うつ病の手ごわい症状、「抑うつ発作」に対応する

うつ病と一口に言ってもその種類はさまざまあります。
詳しくは知らなくても、「非定型うつ病」や「仮面うつ」などといった病名を聞いたことがあるという人もいるかもしれません。
こうしたうつはそれぞれ、症状の表れ方や治療方法が種類によって異なっています。
その中でも最近話題になっているのが、「非定型うつ病」と呼ばれるものです。
この非定型うつ病では、従来のうつ病とは異なる特有の症状が表れます。
今回は、その非定型うつ病について詳しく紹介していきます。

病気だと気付かれにくい非定型うつ病ってどんな病気?

非定型うつ病の特徴としては、何かいいことがあれば調子が良くなり、逆に悪いことがあれば気分が激しく落ち込んでしまうという「気分性反応」があげられます。ほかにも、非定型うつ病には過眠や過食、拒絶過敏性などといった特有の症状がみられます。

非定型うつ病の症状はこれだけではありません。非定型うつ病では「抑うつ発作」と呼ばれる症状が表れます。この症状は、夕方や夜にかけて発作的に表れるのが特徴です。
このときはスイッチを切り替えるようにして精神状態ががらりと変化するので、周囲からみるとまるで別人のような言動をとっているように映ります。この発作でみられる症状は人によってさまざまですが、いくつか典型的とされている症状もあります。

非定型うつ病で起こる、抑うつ発作典型的な症状

抑うつ発作の典型的な症状の一つに、「落涙」があげられます。理由もなく涙をこぼすようになる症状で、抑うつ発作の身体症状として見られます。
また、激しい「自己憐憫(じこれんびん)症状」も典型的な症状としてあげられます。

抑うつの症状が発症すると、「自分だけがどうしてこんな目に」、「どこにも理解者がいない」、「私は不幸者だ」と自分自身を哀れんだり、悲観的に捉えたりする感情に悩まされます。そして他者と自分とを比較し「私に比べると、あの人は幸せ者だ」、「あの人は私なんかよりも恵まれている」というような、他者への羨望と嫉妬に襲われます。

さらに、自分の将来に強い不安を覚えるようdになり、強い焦燥感に突き動かされるといった精神症状もみられます。こうした結果、自傷行為や自殺行為といった深刻な行動に突発的に及んでしまうケースもしばしばあります。

発作への対処行動にも注意が必要

このように、抑うつ発作では程度の差こそあれ、さまざまな精神症状が表れます。そして、こうした発作を紛らわせるために「対処行動」を取ってしまうケースもあります。対処行動とは、強いストレスを感じたとき、そのストレスを発散しようとする行動のことを指します。
さほどひどく落ち込んでいるようでなければ対処行動も比較的穏やかなものですが、落ち込みや焦燥感、不安感が激しい患者の場合、対処行動も激しいものになります。

その例として、一時的な異性への接近や物を破壊する行為、過食、過度な喫煙や飲酒、リストカットや根性焼きなどの自傷行為があげられます。抑うつ発作とそれに対する対処行動は、強い情動が表に出ることで激しいものになります。また、対処行動はあくまでも患者自身が不安や焦りを何とか抑えようとするためにとっている行動なので、その点を理解することが重要です。

どのような対処がベストか

非定型うつ病は、感情のコントロールが利かなくなる病気です。しかし、従来のうつ病とは正反対の症状が出ることから見逃されやすく、前述した抑うつ発作とその対処行動も、周りの人から責められてしまう傾向にあります。

しかし、自己憐憫をしたり強い焦燥感や不安感に襲われたりしているのは、患者の気持ちや性格に問題があるわけではありません。病気がそうさせているだけであり、患者本人も好きでそのような状態になっているわけではないという点を理解することが大切です。
発作が起きた際は、患者が落ち着くまで見守るようにしましょう。落ち着いたら普段通りに接することが大切です。

まとめ

非定型うつ病が起こす発作には、前述したように突然の落涙など身体的な症状や、激しい自己憐憫や焦燥感、絶望感といった精神症状があります。そうした症状を抑えるために危険な発作行動に出るので、それらを抑えつつ患者さんのストレスを和らげるための対策が必要となります。

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