金銭感覚の異常は双極性障害のサインかも

双極性障害、いわゆる「躁うつ病」とは、うつ状態と躁状態のどちらもあらわれる精神疾患です。
極端に傾向が異なるこれら2つの状態が周期的に入れ替わります。
1つの病状に固定されているわけではないということから、「気分の浮き沈みが激しいだけ」という性格上の問題として捉えられがちで、躁うつ病であるとなかなか気づかれにくい、という点に大きな問題があります。
そこで、早期発見のためにも双極性障害を患っている人に多くみられる兆候の一つ、「金銭感覚の異常」に着目してみましょう。

借金をしてまで浪費してしまう、そんな人は双極性障害の疑いあり

手持ちの資金をすぐに使ってしまう。手持ちの資金が尽きたら、借金をしてまで無駄遣いしてしまう。こういった傾向がある人は、一見ただ「お金にだらしないだけ」とみられがちですが、実はそれが双極性障害の発症を示すサインである可能性があります。双極性障害を患ってしまうと金銭感覚が麻痺してしまい、過度な浪費行動に走ってしまうことがあるのです。これは、躁状態の行動軸が「快楽を求めること」にあるためと考えられています。

ストレスを発散するためにショッピングを楽しむ、というのは双極性障害ではない人にとっても一般的なこと。所有欲を満たして快楽を得る、という行動におかしなところはありません。しかし、双極性障害を患っている人の場合、そこに歯止めをかけることができません。お金がなくなるまで浪費し、お金がなくなったら借金をしてまで散財を続けてしまうのです。自分の生活のことや対外的な問題を二の次にしてまで浪費や散財を繰り返してしまうのは、双極性障害の特徴的な症状の一つです。

「お金にだらしない人」と「双極性障害」の違い

浪費や散財を繰り返してしまう、というだけで双極性障害と断言することはできません。双極性障害を患っていなくても、常識的な金銭感覚を持たない、あるいは持てない人もいます。そういった、いわゆる「お金にだらしのない人」と「双極性障害」を見分けるポイントは、3つあります。

1.多弁・多動・注意散漫など、ほかの躁病エピソードがみられる

双極性障害における躁病エピソードには金銭感覚の異常のほか、多弁や多動、注意散漫などがあります。うつ状態とは異なり、エネルギッシュに活動せずにはいられないのが躁病です。金銭感覚が麻痺し無駄遣いが増えるのと同時に、こういった諸症状がみられる場合には、双極性障害が疑えます。

2.生来のものではなく、急に無駄遣いが増える

もともとお金にだらしがない人とは違い、双極性障害の症状の一つとして無駄遣いをしてしまう人は、突然その傾向があらわれます。今まで金銭感覚におかしなところはなかったのに急に浪費癖が顕著になってきたという人がいれば、双極性障害が疑えます。

3.気分の浮き沈みが激しい

双極性障害は、うつ状態と躁状態が周期的に入れ替わる精神疾患です。躁状態のときには活発に行動し散財を好むようになりますが、うつ状態のときには消極的になり買物をすることはおろか、1人で外出できなくなることも。症状の軽重は双極性障害の進行状態や個人差もありますが、こういった「気分や行動の浮き沈み」がみられる場合には、双極性障害が疑えます。

まとめ

金銭感覚が麻痺し、浪費・散財を繰り返してしまうという症状がみられる双極性障害。もともとお金にだらしがないという人はともかく、急に無駄遣いが増えてきたという場合には要注意。双極性障害の可能性があります。双極性障害の症状による浪費・散財は、本人の意思では止めることができません。周りの人がいち早く気づき、専門機関への受診を勧めることが解決への糸口となります。

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