顔のしわを取るボトックス注射でうつ症状改善!?

顔のしわをとるために行われる美容整形の一つである「ボトックス注射」。
この美容整形では見た目を若返らせ、コンプレックスを改善できます。
実はこのボトックス注射が、うつ症状改善にも効果があるのではないかと考えられています。
つまり、ボトックス注射で若返りだけでなく、うつ症状の改善も期待できるのです。
ではなぜ、ボトックス注射でうつ症状改善が期待できるのでしょうか。
今回は、ボトックス注射とうつ症状の関係性について紹介していきます。

臨床試験により明らかになったボトックス注射の効果

ボトックス注射は、筋肉の働きを抑制し、しわをとることのできる美容整形です。このボトックス注射が、「うつ症状改善に効果があるのではないか」と研究されています。

ボトックス注射でうつ症状が改善されるという研究結果は、ドイツとスイスの病院で行われた臨床試験で明らかになりました。臨床試験は眉間にしわのあるうつ病患者30人を集め、2グループに分けて行われました。1つのグループには眉間に生理食塩水を注射し、もう1つのグループにはボトックス注射をしました。臨床試験から6週間後、生理食塩水を注射したグループではうつ症状の改善を実感した人が10%未満だったのに対し、ボトックス注射をしたグループでは、およそ50%の人がうつ症状の改善を実感したのです。

ボトックス注射によって「筋肉がリラックス状態になったこと」、「顔の印象が明るくなったこと」がうつ症状改善に繋がったのではないかと考えられています。以下では、この2つの要因について詳しく解説します。

筋肉がリラックス→脳内もリラックス→セロトニン分泌

ボトックス注射は筋肉の働きを抑制し、筋肉の緊張した状態をリラックスした状態へと変えることができます。そうすると、リラックス状態のときに出るセロトニンという物質が脳内で分泌されます。

筋肉の緊張は、感情を表に出さないようにするときに起こることがあります。例えば、怒りを感じたにも関わらず、その感情を表に出さないように振る舞うとします。このとき、怒らないようにと拳に力を入れたり、眉間に力を入れたりして無意識に感情を抑えこもうとします。このように、拳や眉間に力を入れることで、筋肉は緊張した状態になるのです。

さらに、緊張は筋肉だけにとどまらず、脳までも緊張させてしまうことに。脳が緊張した状態になると、アドレナリンの分泌が活発になります。アドレナリンの活発を抑制するのがセロトニンの役割ですが、アドレナリンの過剰分泌が続くとセロトニンで抑制できなくなってしまい、やがて神経伝達物質のバランスも崩れてしまいます。それにより、「気分が落ち込みやる気が出ない」、「食欲がない」、「集中できない」などのうつ症状を引き起こしてしまうのです。

ボトックス注射は筋肉の働きを抑制し、緊張をほぐすことができます。それにより、アドレナリンの過剰分泌を抑え、セロトニンのバランスが維持されるのです。

きれいになれたことに喜びを感じる→笑顔→α波

ボトックス注射をすると眉間のしわがとれて顔の表情が柔らかくなり、気持ちも晴れやかになります。ボトックス注射で顔の印象が明るくなり、鏡を見る度にきれいになった姿に喜びを感じられるのです。

表情と感情は、大きく関係しています。笑顔になると、脳からはストレスを軽減してくれるα波が増幅します。心から笑っていなくとも、笑顔を作ることでαは出るといわれています。

ボトックス注射をすると、きれいになった自分を見て、自然と笑顔になれるはず。このとき、脳からα波が出て、リラックスした状態になれます。結果、副交感神経が刺激され、心が安定することで、うつ症状の改善が期待できるのです。

まとめ

ボトックス注射がなぜ、うつ症状に効果があるのかについて説明してきました。ボトックス注射をしたからといって必ずしもうつ症状改善に効果があるとは限りませんが、少なからずボトックス注射でうつ症状改善に近付けるといえます。
現在、ボトックス注射がうつ症状改善に効果があるのかという実験が進められていて、数多くの論文が発表されています。今後、さらにボトックス注射とうつ症状改善の関係性について実験が進められるはずです。

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