不眠症からうつ病を発症するリスクは40倍! 

「布団に入ってもなかなか寝付けない」、「一度起きたら寝付けない」、「眠りが浅い」。
このような不眠症状で悩んでいる方は、うつ病発症のリスクが高まります。
というのも、不眠症とうつ病には深い繋がりがあるからです。
ある疫学調査によると、不眠症を発症して1年経っても症状が改善されないとき、うつ病を発症するリスクがなんと40倍も高まるというデータが報告されています。
なぜ、不眠症を発症すると、うつ病発症のリスクが高まるのか、その理由を解説します。

不眠症4つの種類について知っておこう

不眠症の症状は、主に「入眠障害」、「中途覚醒」、「早朝覚醒」、「熟眠障害」の4つに分類されます。下記でそれぞれの特徴について説明していきます。

入眠障害

「入眠障害」とは、寝付くまでに時間がかかってしまう状態を指します。布団に入ってから1時間や2時間以上寝付けないという方は、入眠障害が疑われます。入眠障害を引き起こす理由はいくつかありますが、そのなかでも多いのが「ストレス」です。
通常、夜になると副交感神経が活発に働き、脳や体はリラックスモードになります。しかし、ストレスを抱えていると脳や体を活動モードにする交感神経が優位に働いてしまうのです。つまり、副交感神経が働かなくなり、脳や体を休めることができなくなるのです。その結果なかなか寝付けなくなってしまいます。

中途覚醒

「中途覚醒」とは、寝付くことができても夜中に何度も目を覚ましてしまったり、目覚めてから再び眠りに付くことができなかったりする状態を指します。睡眠時は、90分ごとに眠りが浅くなります。通常は、眠りが浅くなっても目を覚ますことなく眠り続けますが、不眠症だと何度も目を覚ましてしまいます。
その原因には、年齢を重ねることによる睡眠の質の低下、あるいは寝る前のお酒や食事などが関係しています。

早朝覚醒

「早朝覚醒」とは、起きたい時間よりも2時間以上早く目が覚めてしまい、それから寝付けなくなる状態を指します。早朝覚醒は、ストレスなど精神的に何らかの問題があるときに起きやすいと考えられています。通常、睡眠を促す「メラトニン」は、夕方以降に分泌が増えていきます。しかし、メラトニンはストレスの影響を受けると、分泌量が減少してしまうのです。その結果、眠る時間が短くなって朝早く目が覚めてしまうのです。

熟眠障害

「熟眠障害」とは、睡眠の質が低い状態を指します。寝具が自分に合ってなかったり、寝る前までスマートフォンなどの明るい光を見ていたりすることが原因と考えられています。
ほかにも、睡眠時無呼吸症候群で、脳に十分な量の酸素を届けられないことも原因と考えられています。これらの原因により、眠っても疲れが取れにくくなるのです。

不眠症になると、うつ病を発症するリスクが40倍も高くなるというデータがあります。不眠が続くと「セロトニン」という精神を安定させるための物質が不足してしまい、自律神経の乱れに繋がります。うつ病は、自律神経の乱れによって起きるといわれており、不眠症が続くと、うつ病を発症するリスクを高めてしまうと考えられています。
また、夜はネガティブな思考になりがちで、悪い方に考えすぎると余計にストレスを溜め込み、うつ病を発症するリスクがさらに高まります。

うつ患者不眠の特徴

うつ病患者には、特に夜中に何度も目が覚めてしまったり、朝早く目が覚めてしまったりと中途覚醒や早朝覚醒の症状がみられます。眠りが浅くて睡眠時間が短いのが、うつ病患者の不眠の特徴です。

うつ病を発症していない人の場合は、布団に入ってから約20分で寝付き、ノンレム睡眠に入ります。ノンレム睡眠のときは、脳が活動を休止している状態です。このとき成長ホルモンが分泌され、日中に疲れた体を修復します。その後、脳が活発に働くレム睡眠に突入するのです。

睡眠時は、90分ごとにノンレム睡眠とレム睡眠が入れ替わります。しかし、うつ病患者の場合、寝付いてからノンレム睡眠に入り、その後30分以内にレム睡眠へと変わります。さらに、レム睡眠が続く時間も40分から60分と短い傾向にあります。

レム睡眠は、うつ病予防に効果があると考えられています。その理由は、レム睡眠時に「不安」や「恐怖」など負の感情が解消されるためです。うつ病患者は不安や恐怖を感じやすい特徴があり、レム睡眠の時間が短いと負の感情を解消しきれず、症状悪化に繋がってしまうのです。

まとめ

不眠症は、なかなか寝付けなかったり早く目が覚めてしまったりと辛い症状です。不眠症からうつ病に発展しないように、「不眠症かな?」と思ったら早めに専門機関で相談しましょう。早めの不眠症治療が、うつ病予防に繋がります。

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