うつ病と間違われやすい病気1: 社会(社交)不安障害

うつ病は精神疾患の中でも「気分障害」に分類されます。
気分障害の中にも様々な病気がありますが、共通する症状がいくつか見られることもあり、うつ病と間違われやすい病気もあります。
ここでは、そのうちの一つである社会不安障害について紹介します。
この病気は、社交不安障害とも呼ばれています。
社会不安障害はそもそも病気だと気づかれにくい特徴も持っており、発見が難しいとされています。
以下に挙げる特徴に当てはまる人は、注意が必要です。

主な症状

社会不安障害は、大勢の人間の前に出たり、知らない人と話したりといった「人と接する」場面において、大きな不安に駆られる病気です。上手く喋れなくなったり、体が震えて止まらなくなったりといった症状が現れます。うつ病は常に無気力になり、なんでもないタイミングでイライラするといった症状が出ますが、社会不安障害は1人で過ごす時間や、よく知った人と話す場合には症状が現れないという特徴があります。

スピーチやプレゼンなどの人前に出る場面や、会議など発言の必要がある場面で症状が出るのが一般的です。また、大勢の人がいない場面でも過度のプレッシャーを感じてしまうことはあります。例えば、誘う、誘われるといった場面です。友達を食事に誘うという何気ない行為でも、相手に嫌がられたらどうしよう、気を遣わせたらどうしようという考えが頭を支配することがあります。相手に誘われると、自分の食事マナーが変に思われないだろうかなどと考えてしまいます。

こういった社会不安障害の症状は、ただの上がり症や人見知りと特徴が似ているので、本人でも病気だとは気づきにくいという特徴があります。上記のようなプレッシャーが一時的なものではなく、例えばスピーチを頼まれた瞬間からずっと続くようなら、社会不安障害の可能性があります。

原因と治療法

社会不安障害の原因は、うつ病と同じく、神経伝達物質であるセロトニンやドーパミンの不足による自律神経の乱れが原因だと考えられています。また、体に「恐怖を感じていること」を伝える扁桃体という脳内器官が過剰に刺激され、引き起こされるともいわれます。

治療には、投薬が行われます。代表的な薬はSSRIと呼ばれるもので、抗うつ作用や抗不安作用があります。

投薬と並行して、その患者に適した心理療法も行われます。代表的なものが「行動療法」です。行動療法とは、その患者が強い不安を覚える状況をあえて利用し、体を適応させていくというものです。例えば、人前に出ることを極端に怖がる患者であれば、あえて人前へ出る機会を増やし、不安がないこと認識させます。もちろん、いきなり強い刺激を与えると恐怖感だけが強く出てしまいますので、行動療法について詳しい医師の指導の下に行いましょう。

まとめ

社会不安障害とうつ病は、原因や治療法に共通する部分はありますが、似ているだけで違う病気です。例えば、うつ病は外からのどんな刺激も症状を悪化させる原因となります。そのため行動療法は逆効果となりえ、注意が必要です。強い不安や恐怖、イライラを感じることがあれば、できるだけ具体的な症状を医師に伝えるようにしましょう。そうすることで、正しい治療を受けて早期に病気を完治させられるようになります。

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