うつ病ライブラリーDEPRESSION LIBRARY

うつ病の症状

精神症状・身体症状という
二つの面から、
うつ病の症状について
解説します。

睡眠について

2009年、経済協力開発機構が世界18カ国の睡眠時間を比較したところ、日本は韓国に次いで2番目に睡眠時間が短い国だということがわかりました。
また、別のある調査では、夜10時までに寝る人の数が1960年代には7割だったのが、現在は3割にまで減少しているという結果もでています。
こういったことから、日本人の睡眠時間は確実に短くなっていることがわかります。
これにはライフスタイルの変化などさまざまな要因がありますが、なかには病気が関係していることも。
その病気のなかには、心の病気の代表格であるうつ病も含まれているのです。うつ病と睡眠時間には、一体どのような関係があるのでしょうか?

うつ病で注意したい2つの睡眠障害

うつ病の症状といえば、何もやる気が起こらない無気力状態であったり、些細なことで自分を責めてしまう罪責感などが有名です。これ以外にもいくつか代表的な症状はありますが、その一つに睡眠障害が含まれています。うつ病での睡眠障害は、大きく2種類に分けることができます。

不眠症

睡眠障害のなかでも代表的なものが、不眠症です。2009年の厚生労働省調査によれば、日本では成人の20人に1人が睡眠薬を使用しており、不眠に悩む人が多いことがわかります。

不眠症の場合は眠ろうと思っていてもなかなか寝付くことができず、入眠の時間が遅くなった結果として睡眠時間が短くなります。また、眠れるけど翌朝スッキリと目覚めることができない、ゆっくりと眠れないといった熟眠障害に陥ることもあります。

この場合、睡眠薬や睡眠誘導剤を使用することで眠ることはできますが、薬に頼ると効き目がなくなってきたり、依存してしまう可能性があります。近年は依存性の低い睡眠薬も開発されているため、昔に比べると心配は少ないですが、常用しないように注意が必要です。

早朝覚醒

もう一つは、早朝覚醒です。早朝覚醒とはその名のとおり、朝早くに目が覚めてしまうことをいいます。本来起きようと思っていた時間よりも早く起きてしまうので、これも睡眠不足につながります。

また、早朝覚醒の場合は起きてから活動を始めるまでに時間があるため、眠れなかったことに対する悲観的な考えが頭のなかを駆け巡り、自分を責めてしまうこともあります。

このような悲観的な考えはうつ病を悪化させてしまう要因にもなるため、不眠よりも深刻な問題として捉えられることも多いのです。不眠と同様に、この場合も睡眠薬や睡眠導入剤による処置が一般的です。

「寝過ぎる」ことも問題!

うつ病ではこういった「眠れない」症状が出る睡眠障害が一般的ですが、逆に「眠りすぎる」症状が出てしまうこともあります。これは、過眠症と呼ばれます。

よく眠ることは健康にもいいのですが、眠りすぎの場合は不眠以上に身体にとって良くない影響があります。睡眠には浅い眠りと深い眠りの2種類あり、過眠の場合では深く眠る時間が長くなるわけではなく、逆に睡眠自体は浅くなってしまうのです。

この結果、身体はさらなる睡眠を求めるようになり、寝ても眠気が治まるどころかさらに眠くなってしまうことに。こうなると昼間も満足に活動できなくなり、うつ病は悪化してしまいます。眠れないだけでなく、眠り過ぎにも十分注意しましょう。

まとめ

うつ病と睡眠はとても深く関わっていて、切っても切れない関係といえます。もし睡眠障害の兆候があった場合には、うつ病を疑うことも視野に入れておきましょう。そうすることで、うつ病を早期に発見できる可能性が高くなります。

また、うつ病の結果として睡眠障害が表れるパターンとは逆に、睡眠障害からうつ病に発展することも十分に考えられます。しっかりとした睡眠を心がけることでうつ病にかかるリスクを軽減することができるので、日頃から無理な夜更かしや不規則な生活をしないように注意しておきましょう。