うつ病ライブラリーDEPRESSION LIBRARY

うつ病の症状

精神症状・身体症状という
二つの面から、
うつ病の症状について
解説します。

言動について

うつ病にはさまざまな症状があり、普段から注意深く観察していればうつ病の兆候をつかめる確率は高くなります。
些細な言動からも読み取ることができるようになれば、初期の段階で治療することも十分に可能です。
心にダメージを負った人は、本人は普段どおりにしているつもりでも、言動の端々に違和感があるもの。
ここでは、そういったうつ病患者の言動についてご紹介します。

感情の制御が難しくなる

うつ病になると精神的に弱くなるため、普段なら我慢できることでも我慢できなくなります。これが顕著に表れるのが、涙もろさです。

悲しいときや嬉しいときなど、人はなんらかの原因で感情が高ぶった時、涙を流すことがあります。まだ幼い子供であれば感情の制御が難しいため、些細なことでも涙を流します。この感情の制御は成長とともに徐々にうまくなり、一般的に大人といわれる年代になればほとんどの人が自分の感情を抑えることができるようになるのです。

しかし、うつ病患者の場合は脳の機能が低下していたり、精神的に疲弊していたりすることから、こういった感情の制御ができなくなります。その結果として、涙もろくなって些細なことでも涙を流してしまうようになります。

泣くこと自体は悪いことではありませんが、以前に比べて急に涙もろくなったと感じたときには、うつ病の可能性があることも視野に入れておきましょう。

また、涙もろさのほかにも、イライラしがちであったり暴力的になったりといったことも、感情がうまく制御できていない証拠です。

うつ病になると思考能力も低下し、理性のたがも外れやすくなっているため、手を出しやすくなってしまいます。うつ病は何もやる気にならなかったり一日中沈んでいたりと、どちらかというと感情が乏しくなるようなイメージが強いものですが、このように感情が高ぶりやすくなる傾向もあるのです。

き過ぎた不安、強迫症状

うつ病患者の特徴的な言動のなかには、強迫症状というものもあります。たとえば外出中に、ガスを消したか、電気を消したか、鍵をかけたかなど、ふと気になることがあるでしょう。こういったちょっとした不安は誰にでも訪れるものですが、これが病的なまでに強くなれば強迫症状だといえます。

強迫症状が表れると、戸締まりを何度確認しても不安が拭えなかったり、いくら手を洗っても汚れが落ちていないと思い込んだりと、普段ならあまり気にしないことを執拗に気にするようになります。手の皮がぼろぼろになるまで何時間も洗い続けたり、アルコール消毒を繰り返したりと、身体へのダメージを顧みないほどにもなります。

こういった強迫症状はうつ病患者の言動の一つとしてみられますが、強迫性障害という独立した精神障害としてうつ病と併発していることもあります。

強迫性障害は、世界保健機関(WHO)では「生活上の機能障害を引き起こす10大疾患」の一つとしてあげられていて、特に欧米諸国で注目されています。こうした強迫症状によって日常生活に支障が出ている場合は、うつ病と合わせて強迫性障害の可能性も考えなければいけません。

まとめ

うつ病になる前と後を比較してみると、その言動が大きく変わっていることがわかります。しかし、初期段階では些細な違いであることも多く、一時的に精神が不安定になっているだけだと判断してしまうことも少なくありません。

特に患者本人は徐々に感覚が麻痺してくるため、明らかにおかしな言動をとっていてもわからなくなってしまいます。このような場合、周囲の人が気づけるかどうかが鍵となります。

うつ病の疑いがある人のことは普段から目にかけるようにし、些細な言動でも違和感を覚えたときには病院やカウンセリングの受診を検討しましょう。